「KIBIT Amanogawa」を活用した創薬シーズ探索支援。自社注力領域への応用仮説立案の取組み

2026年06月25日配信

皮膚科学領域のスペシャリティファーマであるマルホ株式会社より、平野 尚茂 氏が登壇。同社が湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)を拠点に進める、外部シーズの探索・評価業務において、「KIBIT Amanogawa」がどのような役割を果たしているのか。一度は「保留」と判断されたシーズを、AIの力で自社注力領域へと引き寄せた具体的な成功事例とともに紹介しました。

 

ご講演者

hirano   マルホ株式会社
研究企画推進部
マルホ湘南イノベーションラボ チーフ
平野 尚茂

 

皮膚科学の枠を超えたイノベーションを目指して

 

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110年以上の歴史を持ち、国内の医療用皮膚科薬市場で圧倒的なシェアを誇るマルホ株式会社。同社は現在、従来の「患者」という枠を超え、皮膚に悩みを持つすべての人へソリューションを届けるべく、ミッションの刷新と価値創出に注力しています。

平野氏が所属する「マルホ湘南イノベーションラボ」は、社外の広大なネットワークから薬の種(シーズ)を募り、同社の注力領域に評価することに加えて他疾患で効果のあるシーズを皮膚疾患へ展開できないかを評価する重要なミッションを担っています。

 

膨大な調査時間と「情報の限定性」 

 

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 外部から持ち込まれる最先端のシーズを評価する際、大きな壁となるのが「文献調査の負荷」です。 

  • 複雑な仮説立案: 皮膚疾患に直結しない論文を複数繋ぎ合わせて仮説を立てる必要があり、通常の検索では多大な時間を要する
  • 情報の枯渇: 新規活性成分などは公開情報が極めて限定的で、既存データベースでは繋がりが見えない

 これらの課題を解決するソリューションとして、同社は「KIBIT Amanogawa」の導入を決定しました。

 

FRONTEOのメソッドの高い信頼感

 

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 KIBIT Amanogawaを検討する以前にも創薬支援サービスDrug Discovery AI Factory(DDAIF)で創薬の標的探索のプロジェクトを実施していたため、KIBITの技術に高い信頼感をもっており、上記課題感を解決できると感じていたと平野氏は語ります。

 

一度お断りしたシーズから「盲点」を発見

 

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KIBIT Amanogawa導入の決め手となったのは、過去に「自社のスコープ外」として見送ったアセットの再評価でした。

ある大学教授から提案された「痛み」に関するタンパク質の共同研究。当初は同社の注力領域に該当しないと判断されていましたが、「KIBIT Amanogawa」を用いて概念検索を行った結果、意外な事実が判明します。

「痛み」だけではなく、実は自社の注力領域のひとつである「皮膚バリア機能の調節」に関与する可能性を示す論文が見つかったのです。

「ひとひねり」によって、他領域のシーズを自社のフォーカス領域へと呼び寄せる。この体験が、AIによる探索支援の有用性を証明する形となりました。

 

AIと専門コンサルタントの併走がもたらす「属人化の解消」

 

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現在、同社では部署横断的に「KIBIT Amanogawa」を活用しており、FRONTEOの専門コンサルタントによるサポートも大きな強みになっていると平野氏は語ります。

 

「検索式のブラッシュアップや、自分たちとは異なる角度からの提案を受けることで、研究員ごとの経験やバイアスによる『発想の偏り』を解消しつつあります」

 

 

行き詰まった案件こそ、AIで「再点検」を

 

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平野氏は最後に、「KIBIT Amanogawa」への期待を以下の4点にまとめました。

  1. キーワード検索では困難な、シーズと標的疾患の潜在的関係性の発見
  2. 検索効率の向上と、研究プロセスの脱・属人化
  3. 研究員の特性や経験によるアイデア発想の属人化を解消(一部)
  4. 一見関係のない新規標的に対する、応用可能性の創出

 

「発想の過程で行き詰まっている案件があれば、一度『KIBIT Amanogawa』でテストランをしてみるべきだ」と、新たな可能性を探るすべての研究者へエールを送り、講演を締めくくりました。